フリーランスに役立つ言葉
生きていくための自分ルール「ドラッカー、時々、老荘」
ドラッカーには「オス的な」「儒教的な」においがある。勇ましく、雄々しく、カッコいい!
一方で、老荘思想は「メス的な」「おかあさん、おばあちゃん的な」ホッとする感じだ。地味で懐かしいかんじ。
ぼくは、どちらも自分の中に持っておくべき考え方だと思う。
社会に出たら、ドラッカー的にやっていく。
でもプライベートでは、なるべく老荘で生きる。
この二つには矛盾していることだって多い。
それは僕がまだ実家にいたとき、母と父はよく喧嘩をしていた。どちらの言い分もそれなりに、理解でき、ガキの自分としてはどうしてよいのか分からなくなってしまうことが多かった。
争いが嫌いな自分は、どちらが正しいか、どちらが間違っているかを決めつけず、そのまま二人を受け入れると覚悟した。
あの時の感覚に似ている。
矛盾ということは、僕の中では決してネガティブではない。矛盾を自分の中に持っていることのほうがいい。
優柔不断と言われることも、ネガティブにとらえていない。 それは、老荘思想を知ったからだ。
今日の老荘
老荘思想に興味がある人、深く掘り下げていく人は、福永光司先生に行きつくと思う。
「先生」と書かずにはいられない。「さん」ではアカン。僕はとてもリスペクトしている。
福永先生は、いろいろと著書を出されているが、河合隼雄さんとの対談形式で書かれた本がある。
これも、難しいことが多く書かれているが、福永先生の解説付きだ。
今日は老子が、ヒトはどのように生きていくべきかを端的に語ってくれている言葉を紹介します。
以下引用
雄(ゆう)を知りて、雌(し)を守れば、天下の谷となる
男性的な剛強さの何たるかを弁(わきま)えた上で、女性的な柔軟さをじっと持ち続けていけば、水の集まりが注ぐ谷間のように世界中の人間から慕(した)われる偉大な人格となる。
引用は以上
引用元
飲食男女
老荘思想入門
Drink+Eat+Man+Woman
福永光司
[聞き手]河合隼雄
朝日出版社
まぁ、ドラッカーを実践していけば、実社会は大丈夫だ。
真面目に自分の時間を管理して、目標設定をして、行動して、半年、1年後に評価して、反省して、またこれを繰り返していく。
これでいい。これが雄を知るということだ。
でも、しんどくなったら、
おうちに帰って、ホッとすべきだ。
そのとき、ドラッカーしか知らなかったら、ホッとしている自分に罪悪感を覚える。
あ~また怠けてる。意志の弱い自分・・とか言って自分を責めてしまう。
しかし老荘思想は雌を大切にする。
外の実社会で「上へ上へ」上昇していくために使うエネルギーは無駄で、そのエネルギーを自分の中にためるべきだとする。
しんどくなったら、おばあちゃんが、「はよ帰って ゆっくりしぃ おいしいもん食べてしっかり寝ぇや~」と癒してくれる言葉が老荘にはある。
だから、しんどかったら休んでもいい。ゆっくり進んだらいい。と安心できる。
以下引用
・・・彼*は外に求めて知ることを生命の内的充実を害(そこな)う危険な暴徒とみ、外に求めた知によって人間を価値づけてゆく文明や文化の在り方に否定的な警告を発するのである。
引用以上
*彼:老子のこと
引用元
老子
福永光司
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